死亡推定時刻:朔立木
以前文庫本を求めてウロウロしてたとき、
この本を読まずに一生を終わってはいけない ってポップに目を奪われました。
おもしろそうだなぁと手にとって、だいぶ迷ったんですが、結局別のを買ってその本屋さんを後にしたんです。
さて、医学のたまご、平台がおまちかね、告白と、3冊立て続けに図書館本を読破しましたが、予定より早く読み終わってしまって、3連休のうち2日を残して読む本がなくなってしまうという窮地に陥りました。
本屋さんに行くのもめんどうだし、何か家にある本で読んでない本はないかと、ゴチャゴチャに詰め込まれた本棚を物色してました。
すると、見慣れないカバーのかかった文庫本が1冊目につき、めくってみると・・・なんと、なんとそれがこの死亡推定時刻だったんです。
たしか、これは1、2年前長男ナガオ(仮名)が帰省したとき持って帰ってきたんですよね。
その時チラッと見た気はするんですが、すっかり忘れてました。
なかなか役に立つ息子です。
渡りに舟と読み始めましたが、おもしろい。実におもしろい。チョーおもしろかったです。
で、初めの数ページを読み始めて あれ、これドラマでやってたよな と思い出しました。
ただ、そのドラマの覚えてる部分は、初めの身代金受け渡しに失敗したところと、最後に被害者の父親と彼の兄が手を取り合って泣いてた場面だけ。
途中は何がどうなったのかさっぱり記憶がありません。ちゃんと見てなかったのかもですが。
その見てない部分がすごくおもしろかったです。
あんまり賢くない、ニートの青年が身代金目的の誘拐殺人犯として逮捕される。
それは冤罪であるが、警察は彼を犯人として仕立て上げなければならなかった。
自白の強要、死亡鑑定書のねつ造、あらゆる手を使って警察にとって都合のいい供述書を作成していく。
こうやって冤罪って作り上げられるんだと感心してしまいました。
第二部は、それが冤罪ではないかと疑いを持ったある弁護士が、青年の無実を証明するため奮闘する様子が描かれてます。
供述書の矛盾点、証拠写真や死亡鑑定書の不可解な点、それらを一つ一つ追究していく過程はゾクゾクしました。
でも、結末は懸念したとおり・・・。
だから〜〜、無実の人は無罪にならないと嫌なんです!
自白の強要をした警察官、虚偽の死亡鑑定書を作成した病理医、本当のことを言わなかった鑑識官、そんな人の悪事が全部暴露されて、彼らがごめんなさいと言って、被告人は無罪放免にならないと、スッキリしないじゃないですか!
裁判官もサイアク!
こういうの読むと、日本の裁判でどれだけ正しい判決が下されてるのかと、疑問に思いますね。
・・・って、一応これは小説か。
川井弁護士は結局上告したんでしょうかね。
成功報酬も全く期待できないし、むしろ弁護士自身が自腹を切って調査しなければならないような状態ですから、上告はしなかったんでしょうか。
朔さん、続編書いてくれませんかね。
この裁判の結末を見届けたい気がします。
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